現代の生活スタイルに合ったお祈りの道具のブランド構築
【tomoni(ともに)】
創業二百有余年(天明元年・1781年創業)、香川県善通寺市の老舗仏壇仏具店の株式会社木谷仏壇よりご依頼いただいた、「現代のライフスタイルに合うお祈りの道具」の新規ブランド構築。コンセプト立案をはじめ、概要説明およびロゴデザイン、製品デザインを手掛けた。
【ブランドコンセプト】
いつでもそばに 祈りのひとときを
【コンセプト概要】
代々伝えられてきた御先祖様への感謝の気持ちや故人を偲ぶ心情は普遍的でありながらも、その想いに向きあうお祈りの時間や空間は、世代や文化などの違いによって変容しており、その機会が失われつつある現状も見受けられます。
伝統的な様式にとらわれることなくお祈りの気持ちを無理なく持ち続けられる、現代の生活スタイルや住空間に合ったお祈りのための道具があってもいいのではないか - そんな考えから、新しいお祈り様式のコンセプト「tomoni」は生まれました。
《御先祖様や故人への想いとともに》
《現代の住環境とともに》
《生活スタイルの変化とともに》
《季節や月日の移り変わりとともに》
《その時々のシーンとともに》
お祈りする側にとっても「これなら置ける/使える」だけでなく「ともに末永く付き合えるお祈りの道具」となることを目指しています。
【ロゴデザイン:解説】
お祈りの際に欠かせない供花(「きょうか」もしくは「くげ」:故人の冥福を祈る気持ちを込めて供え、祭壇等の装飾にも使用される花)。そしてその花の状態から離れた花弁を、死と対峙し生を覚えるシンボルとしてロゴに採用した。安寧を表す丸い形の中でともに重なり合う2枚の花弁は、故人と自らをたとえ、大切な人へ寄り添う気持ちを表す。また同時に、代々続くお祈りの気持ちと現在のライフスタイルを自然なかたちで調和させ、お祈りの機会を創造するブランドの姿勢を表している。
ブランド名は、お祈りの気持ちは普遍的で国や地域・文化を問わないとの考えからクライアントの要望によりアルファベット表記となった。
重なる花弁は、さりげなくブランド名「tomoni(ともに)」の「と」を形成している。